一緒にがんばる

学校では期末テストが返却され、塾では模試の全員分の返却が昨日終わった。

授業はもちろん大切な業務ではあるが、保護者との連絡や子どもたちへの個別の指導や懇談も、授業同様にとても重要な業務である。

先週の土曜日に模試の結果を返却した生徒の保護者に、期末テスト終了から1週間後に、模試のやり直しを2種類に分けて提出するよう指示していますという連絡をした。

大事な話は電話を差し上げることももちろんあるが、メールで様々なご連絡やお願い事をしている。保護者の方からもちょっとした質問やご相談もいただける。欠席連絡をしていただく場合もある。便利な時代になったものだ。電話をする場合、こちらが話せる時間帯に、保護者様はお忙しかったり、ご在宅ではなかったりすることも多い。折り返しのお電話をいただいた時間帯では、こちらが授業中で、丁寧なお話や細かいご連絡ができない事態に陥る。

ある保護者から返信を頂戴した。期末テストが終わったら遊びに行くという相談を友人としていたその塾生、模試の直しを来週までに提出するよう指示されていることを母親に知られているので、遊びに行くのを断念したとのこと。塾からの指示、宿題を「私が知っているのは効果が大きいかと思います」とお書きになり、謝辞を述べられた。同時に、次のようなこともお書きであった。一緒にやろうと誘っても嫌だというし、環境づくりに配慮します、と。

そこで昨日、急きょその塾生との懇談を行った。塾内1位を取った科目でのがんばりをほめたあと、苦手な科目をそのままにしていては、高校に進学してから苦労するのが見えている。幸い、苦手科目は1教科だけだから、その科目に集中できる。他の受験生と比較しても、これは大きなメリットだからがんばれ、というのが主な内容である。

保護者に、懇談内容について簡単に報告しておいた。「苦手科目のやり直しに関しては、いい加減なものなら突き返すからと言ってあります。」

昨日、全授業終了後、別の生徒と懇談を行い、教室の清掃の後、メールのチェックをしたら、その保護者様から連絡が入っていた。

「ありがとうございます。中途半端なら突き返してもらえたらありがたいです。」

そのあと、担任の先生が苦手科目の担当で質問がすぐにできることなどをお書きになった後、結びにこう書かれていた。

「私も一緒にがんばります。」

思わず、こみ上げるものがあった。

「私も一緒にがんばる」何とあつい親心であろうか。遅い時間にかかってしまうが、返信した。

次回の授業でこの言葉を本人に伝えます。これだけ子どものことを心配し、自分も一緒にがんばると言ってくれることに対して、最大限の感謝の気持ちを持つようにと。そして、そういう気持ちを持ってくれている人のためにも、何としても苦手科目を克服しろと。いいお言葉をいただきました。ありがとうございます。

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